ニューヨークの名門ダンススクールで、明日のスターを夢見て激しく火花を散らす女子生徒たちが次々と惨殺される。冷たくなった遺体の青白い胸元には、鋭利な針で心臓をひと突きにした赤い傷跡が──。警察は内部の人間に容疑者を絞るが、複雑に絡み合う嫉妬や愛憎、利害に阻まれて捜査は迷走するばかり。そんな時、スクールの女性講師キャンディスは、悪夢の中で目撃した殺人者が実在することを知り、その男ウェッブに接近。殺人の証拠を掴もうと身辺を探り始める。
イタリア映画界を代表する流血のマエストロ、ルチオ・フルチ監督が、“ジャーロ映画”への原点回帰を目指して発表したスタイリッシュ・ホラー。競争社会の歪んだ人間関係を背景に、美少女たちの心臓を狙う殺人者の異常心理を鋭くえぐり出す。サウンドトラックをELPのキース・エマーソンが手がけたことも話題に。
’86年アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭 最優秀恐怖映画賞受賞作品
○1985年イタリア映画(シエナ・フィルム製作)
○日本劇場未公開作品
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