アメリカ南部を吹き荒れた暴風雨。高圧電線が断ち切られ、大量の電流が地表に流れた。凄まじい火花があがり、地の底で不気味な悲鳴と共に何かが蠢きだす。それが未曾有のスクワームパニックの始まりだった。交通が遮断され、外部と隔絶した海辺の町で不思議な怪事が続く。巨大な古木が突然倒れ、住人が何の前触れもなく次々と姿を消す。休暇で町に住む恋人を訪ねたミックは、やがて想像を絶するおぞましい地獄絵図に直面する。
無害なミミズやゴカイがある日突然、大群をなして人間を襲う。シャワーや天井から滴り落ち、建物をなぎ倒して押し寄せる赤いスクワームの群れ。生理的嫌悪感を直撃する悪趣味なアイデアで、多くの映画ファンにトラウマを植えつけた伝説の怪作だ。監督・脚本は本作で一躍注目を浴びた異才ジェフ・リーバーマン。皮膚を破り、肉を食い荒らすスクワームの特殊メイクを、天才リック・ベイカーが担当。本物の虫を接写撮影で拡大した特殊映像も最高にグロテスクな効果をあげている。
○1976年アメリカ映画(製作:AIP)
○1977年日本公開作品(配給:東宝東和) |