1906年6月22日、オーストリア=ハンガリーのシュハ(現ポーランド領)生まれ。本名サミュエル・ワイルダー。ウィーンで育ち、新聞記者となるが、
29年、映画の脚本家となる。ユダヤ系だったためナチスの台頭と共に、33年、フランスに逃れ、そこで共同で映画を1本監督するが、翌34年、アメリカへ渡る。38年から、べテラン脚本家チャールズ・ブラケットと組んで「ニノチカ」(39)等の名脚本を書く。42年、「The
Major and the Minor」で単独監督デビュー。次作「熱砂の秘密」(43)からはブラケットが製作も兼ね、脚本共同&製作ブラケット&監督ワイルダーで作られた作品はどれも大成功を収め、「失われた週末」(45)はアカデミー賞で作品・監督・脚本・主演の4賞を受賞、「サンセット大通り」(50)も脚本賞を受賞した。
50年のコンビ解消後は自ら製作も兼ね、本作からのI・A・L・ダイアモンドとの共同脚本で「お熱いのがお好き」(59)、「アパートの鍵貸します」(60/アカデミー賞作品賞)等、皮肉の効いた傑作喜劇を数多く残した。2002年3月27日、ロサンゼルスで肺炎のため死去。