1940年秋のバトル・オブ・ブリテン。ドイツ空軍のフランツ・フォン・ヴェラ大尉は被弾した乗機メッサーシュミットで不時着し、イギリス軍の捕虜となる。「6ヵ月以内に必ず脱走する」と豪語するヴェラだが、脱走の企てはことごとく失敗し、ついにはカナダに移送されることに。あくまで脱走を諦めないヴェラは最後のチャンスと、中立国アメリカへの決死の脱出に全てを賭ける。
第二次世界大戦中、イギリスからドイツへの脱出に成功したエースパイロットの実話を元にした痛快脱走劇。何とか脱走しようとあの手この手で策を練るヴェラと、それを阻止しようとするイギリス軍との丁々発止の知恵比べが、スリリングな中にも、まるでスポーツのように爽やかに描かれ、数ある脱走映画の中で異彩を放っている。監督は、のちにハマーフィルムのホラー映画などで名を馳せた鬼才ロイ・ウォード・ベイカー。
○1956年イギリス映画(ブリティッシュ・フィルムズ製作)
○1964年日本公開作品(配給:日本RKO映画)
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