ヴィクトリア朝のロンドン。オペラ劇場では新作の初演時に奇怪な殺人事件が起き、ショックを受けた主演女優が降板。オーディションでその後任に抜擢された新人コーラス・ガールのクリスティーンにも怪しい影が忍び寄りつつあった…。
ガストン・ルルーの名作「オペラ座の怪人」を、ホラー映画の老舗ハマー・プロが舞台をイギリスに移して描く三度目の映像化作品。傴僂の従者による殺人場面などハマーらしい猟奇・怪奇趣味あふれるシーンを盛り込みつつ、悲劇のヒーローとしての怪人像に迫るドラマ部分も秀逸だ。怪人には「ピンク・パンサー」シリーズのドレフュス警視役などで知られる個性派ハーバート・ロムが扮し、一世一代ともいえる名演を披露。監督は「吸血鬼ドラキュラ」「フランケンシュタインの逆襲」を世に送り出した巨匠テレンス・フィッシャー。
○1962年イギリス映画(ハマー・フィルム・プロダクションズ製作)
○日本劇場未公開作品(TV放映済み)
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